« ガメラの歌 | トップページ | DVD「幕末太陽傳」 »

ガメラ映画 6 ~小さき勇者たち GAMERA

Gamera
うちの会社は5月1、2日も休みなので、子供たちを学校へ送り出した後こっそり一人で行ってきましたよ、「小さき勇者たち GAMERA」です。

今日は5月1日ということもあったか、入場料が1000円均一でラッキー。どおりで平日なのに人が多かったね。で、劇場に入ってみると(シネコンで150人くらいはいるとこ)、全部で20人くらいの観客。まあ、平日午前の部だからしょうがないか、と思いつつよく見てみると、さっきチケット売り場でオレの前に並んでたチューネンのおっさんがいる。その他もほとんどがオレくらいかオレ以上の年齢のオサーンばかり。いやはや日本は平和って事ですかねぇ。

で、作品についてあまり細かく書くとネタバレになって、これから見に行く人の興を削いでもいけないので、詳しくは後の方に書きます。なので、感想をまとめると
「子供向けに作ってあるけど、特撮・脚本はきっちり作ってあるので、なかなか面白い。が、怪獣映画としてはちょっと物足りない。どちらかというと少年の成長記であって、いわゆる”ジュブナイル映画”でしょう。なもんだから、いわゆるGAMERAを期待している人にはちょっと物足りない(オレみたい)。が、GW、楽しめて感動できる映画を観たいのならば、おすすめですよ。特に男の子を持つオトーサンやオカーサンは”えー、怪獣映画ぁ?”といやがらず見に行ってください。もしかして泣くかもね。」
です。映画のインプレをブログなんかで読むと”泣けたぁ”という感想が多いけど、オレはそれほど泣ける内容だとは思わなかった。(なんて事書いてるけど、実際には泣けてきたけどね。主人公の透少年とトトの交流には今ひとつ感情移入が出来なかったけど)

以下、ネタバレありです。未見の人は注意してください。

劇場に行くと、おまけのガメラのタマゴがもらえるよ!

”なんだぃ、オッサンばかりじゃぁないか。オレは仲間と思われたくねーな(立派な仲間だ)”なんてことを考えつつ席に着くと会場が暗くなっていよいよ上映開始。予備知識もほとんどなし状態だったので、シネコンのゆったりとした席にだらだらと腰掛けていると、開始後いきなりのギャオス戦で思わず身を乗り出す。平成シリーズとは異なるデザインのガメラが平成ギャオスを戦ってる。いい感じである。なかなかの迫力である。ただ、その戦いを見守る地元住民の反応がイマイチ。が、映画の出だしとしてはよい。映像もきっちりしてて、「本気できっちりと映画撮ってるぜ」と思わせる出来。で、時は現代へ。エピソードを連ねつつ(目の前に包丁が落ちてきて、それに炎を吐きかけるガメラに、ギロンを知るオサーンらはニヤリとするんだね、これが)登場人物たちの紹介に続く。主人公の少年は美少年ではないけれど、悪くないぜ。仲間の兄弟もイイ。彼らの秘密基地も、オレら世代のオサーンにはグッとくるものがある。今の子供たちは秘密基地なんて持ってるんだろうか?なんてまじめに自分の子供の事を考えたりするおじさんでありました。

映画の構成は、1.登場人物の紹介、2.トトとの出会いと深まる絆、3.ジーダスとの戦い、4.少年の苦悩、5.最終決戦 という流れで観てて安心出来る。主人公透少年は最近大好きなお母さんを交通事故でなくしていることが、トトへの思い入れのきっかけになってることや、西尾麻衣役の夏帆ちゃがの(やっぱりガメラ映画には美少女は欠かせない)心臓病の手術を予定していることなど、いろんな要素をちりばめつつもガメラに関する少年の行動に対して説得力を持たせたなかなか上手い話の展開であります。

で、細かいエピソードと言えば透ら三人がJRでトトがいる名古屋へ行くシーンでは、ホームに貼ってある「先の怪獣騒動で不通になってた○○線が本日から再開される・・・」といった張り紙をさりげなく映したりして、重箱の隅をつつくような偏屈な特撮ファンにも一定のエクスキューズを入れてあるのには少し笑った。が、ジーダス登場に際して、自衛隊がほとんど活躍していないのは少し残念。せめて、「閣議決定がなければ攻撃出来ない。特に市街地ではぁ!」といった平成ガメラ的な説明くらいはあってもよかったんじゃないでしょうか。(自衛隊なら、怪獣総進撃マーチに乗ってメーサー殺獣砲を運んでこいってんだ。)

そんなこんなで、名古屋駅前付近で最終決戦です。オレはつい最近名古屋出張でそのあたりを歩き回ったので、なんだかちょっとうれしかったりした。コレまでも京都駅や福岡ドームや渋谷などに立ち寄る機会があるたびに「おおっ、ココでガメラがぁっ!」と思ってたけど、これからは名古屋駅前でも同じ事を考えるんでしょう。もっとも、旧ギャオスも名古屋が舞台で、コレまでもちらっとはそんなことを思ったりはしてたけど。

で、最終決戦では最後にプラズマ火球をぶっ放して勝つわけですが、もう少し工夫が欲しかった気もする。ジーダスの最後はなんだかライダー怪人の最後か、ウルトラ怪獣の(それもエース以降の)最後っぽくて今ひとつだったね。まあ、ラストバトルは怪獣同士の決闘よりも、赤い石を運ぶ子供たちやそれをトトのそばまで運ぶ透親子の姿のほうがメインなんだろうから仕方ないか。それにしてもこの無意識(?)に赤い石を運び続ける子供たちの姿におじさんはカンドーしてしまいました。本当は、その石をガメラまで運んだ後、ガメラに独白する透少年の姿に涙すべきなんだろうけど、そっちはパターンだなぁ、なんて思ってしまって今ひとつ。とはいうものの、悪いシーンではないよ。で、ジーダスをやっつける前にガメラは回転ジェットを披露するんですが、今回は右回りでした。平成ガメラでは各作品ともに感動させてくれた回転ジェット姿ですが、今回はフツー。特に感動はなし。「右回りだなぁ」と思いつつ観ておりました。

で、ラストのガメラが飛び去ってくシーンなんですが、まああれはあれでいいや。フツー、ココでも感動すべきなんでしょうが、オレはちっとも感動しなかった。まあ、ジュブナイル映画としてはこういった「あらいぐまラスカルの最終回的展開」は必須だったんでしょう。ラストの透少年のセリフ「さようなら、ガメラ」も感動の一要素で、それまで”トトはトトであって、ガメラではない!”と言い張ってた少年が自分から”ガメラ”と呼びかけた、それは少年から大人への階段の一歩である って風な深読みがあったりすべきなんでしょう。が、オレとしては、”ああ、よく分かった分かった”的な部分で終わり。今ひとつなカンドー的ラストでありました。

さて、総括して言えば、「トトの造形は子供向けすぎるのは多少気になるが、特撮は良くできてるし、脚本・演出も手堅くまとまってて合格点。子供と一緒に見に行ける上質な娯楽映画であります」ってことですね。感動する部分は個々人でチガウだろうから何とも言えないけれど。つー事で、おすすめな作品であることには間違いなし。ガメラファンは平成ガメラの番外編としてもぜひ押さえときましょう。

さて、最後のこの映画プロジェクト自体、コレまでのガメラに対してリスペクトしてて、パンフレットには第一作目からコレまでのガメラがバトルした場所の説明がなされております。作品自体もすべて掲載されてて、関係者にとっては恥ずかしいであろうマッハ文朱全身タイツ姿もまぶしい(エレクトーンを弾きつつ歌う歌もかなり香ばしい)「宇宙怪獣ガメラ」までしっかり載っております。エライぞ、作った人。それから、ガメラとジーダスの紹介ページは、完全に大伴昌司版怪獣図鑑のノリです。こんなのみたら子供はどう反応するんだろうか?オサーン連中は喜ぶけどね。(オレも見た瞬間、ニヤリとしたぜ)なんで、映画見に行った人は一緒にパンフレットも買うべし。

あっ、それから題名の「小さき勇者たち」って、ガメラの事かと思ってたら(ガメラは一匹しか出てこないし)、実はあの赤い石を運んだ子供たちを指してたんですね、たぶん。子供たちのことだから、勇者たちって複数形なんだ、おそらく。

追記)透んちがやってるあいざわ食堂の常連客としてチャンバラトリオの頭がいた。チャンバラトリオ・ファンもぜひ見に行くべし。それから、ジーダスのデザインって、U.S.ゴジラを意識してない?

|

« ガメラの歌 | トップページ | DVD「幕末太陽傳」 »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

Finally, in my Try This at Home mailbag, I listen to one man's defense for why marijuana is the best sex drug of all time. Conflicting testimonies, anyone?

投稿: ionamin | 2006/05/15 23:01

はじめまして。トラックバックさせていただきました大阪と申します。このガメラ夏休みはじまってからたった1週間の間の話なんですよね。そういう意味からするとトトと透の友情というのを実感させるのには早急な気もします。
あとは石を運ぶシーンですよね。ウルトラマンマックスの「第三番惑星の奇跡」じゃないですがやはり子どもにはかてないんでしょうかね・・。

投稿: 大阪歩 | 2006/05/05 17:16

Nariさん、コメントありがとうございます。ちびトトは可愛かったですね。砂浜に置き去りにされた後、透少年を追っかけてくる様子にあらいぐまラスカルを思い出しなのは私だけではないでしょう。

それからご指摘の通り、一年間を通しての交流として描いた方が、より深い絆が表現できて良かったのかもしれません。が、「一夏の出来事」的な展開に持ってきたのもジュブナイル映画としての王道だったのかなー、とも思います。

投稿: 極私的視点管理人 | 2006/05/02 18:19

はじめまして、Nariです
 トラックバックありがとうございます。
 GAMERAは、GW公開らしく、子供と一緒に見に行ける作品に仕上がっていたと思いますよ。
 ガメラが、可愛かったねぇ・・・トトの可愛いとき(本物のカメ)のシーンが、私的に一番好きですねぇ。せめて、もう少し季節が一年くらいめぐるくらい時間をかけて、大きくなっていく脚本にして欲しかったです。私的には、ガメラであること自体を、完全にオマケにして欲しかったですねぇ・・・特撮ファンの方々は嫌かもしれませんが。

投稿: Nariです | 2006/05/02 11:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/93174/9853843

この記事へのトラックバック一覧です: ガメラ映画 6 ~小さき勇者たち GAMERA:

» 「小さき勇者たちガメラ」涙腺ゆるみっぱなし。帰ってきたぼくら... [怪獣亭非日常]
以下ネタバレしつつ書いていきますので映画未見の方はご注意を。↑定番の超全集は要チェックですね。今回はやや薄めですが・・。「小さき勇者たち ガメラ」は子どもにとっての生きることと死ぬこととが印象深く描かれた作品です。1.1973年におけるガメラの自爆2.主人公透...... [続きを読む]

受信: 2006/05/05 17:05

» 小さき勇者たち 〜GAMERA〜 06年100本目 [猫姫じゃ]
小さき勇者たち 〜GAMERA〜 田崎竜太 監督 ありがとう! あたしのG3に対する昔年のわだかまり、ほぼ解消しました! 京都から志摩まで、ず〜っと戦ってきたんでしょ? その間に、あれだけいっぱいいたギャオスも、残りわずかになったんでしょ? そして最後に、...... [続きを読む]

受信: 2006/05/14 03:15

» 【映画】小さき勇者たち GAMERA [かりめろ日記]
■観覧場所 ピカデリー(センチュリー豊田)■ ■監督 田粼竜太■ ■脚本 龍居由佳里■ ■CAST 富岡涼 夏帆 津田寛治 寺島進 奥貫薫 石川眞吾 成田翔吾ほか■ ■あらすじ■ ガメラは少年のために。 少年はガメラのために。 美しい海辺が広がる伊勢志...... [続きを読む]

受信: 2006/05/16 02:30

» ★小さき勇者たち-GAMERA-@品川プリンスシネマ:5/24 レディースデー [映画とアートで☆ひとやすみひと休み]
ブログをり移転したはいいが、いくら忙しくとも「リニューアルのごあいさつ」以外、新 [続きを読む]

受信: 2006/05/25 23:28

« ガメラの歌 | トップページ | DVD「幕末太陽傳」 »