« 泣きながら高校野球 | トップページ | ”メリメリ” ユー by クレイジーケンバンド »

「ゲド戦記」みたぜ!

このブログにたどり着くヒトで、最近は「亀田」というキーワードが多いんだけど、その次に多いのが「ゲド戦記」。で、確かにそんな内容を一回書いたけど、見てない状況で書いたわけで、具体的な感想はなし。だから、ミナサンきっと失望したと思われます。

ツー事で、ミナサンのご期待に応えて(?)ついに見に行ってきましたよ、「ゲド戦記」。場所は品川プリンスシネマで、平日21:10からの最終レイトショー。入場料は1200円とお得ですね。

で、劇場は200人くらい入れるんだけど、オレの他には52人(メモに正の字を書いてちゃんと数えていたぜ)。ほとんどがカップルで、オレみたく一人で見に来ているのはリーマンっぽいオッサン約3名(オレを含む)とオタクっぽいヒト2名。女性一人の人も2人くらいいたな。それから女性の二人連れ2組。そんな中、四分の一程度の入りとはいえオッサンが一人でいると”あの人オタク?”なんてカップルのオネーちゃんの方に思われないかって気になったりして、ちょっと肩身が狭い。

まっ、そんな状況は置いといて、肝心の作品であります。オレの印象を結論から言えば、「なかなか面白かった。」で、飽きずにみれました。よかったね。

以下、多少ネタバレありで注意。

まず、ストーリー。これはいろんなところで指摘されているように、少し退屈。アクションで表現するってより、セリフでの説明が多い。そのくせ、”なぜアレンが父親を殺したか”とか、”なぜアレンは影をおそれるのか”とか、説明がないのでよく分からない。

オレは原作を読んでたから(第一作目だけどね)、物語での影の意味なんかはそれなりに理解できたし、登場人物らのセリフについてもある程度分かった。だから、ストーリーもそれなりに追っかけられたし、意味を考えながらみることができた。原作を読んでなかったら意味分からなかったかもね。ここいらへんが「面白い」と「面白くない」の分かれ目になるキーポイントの一個目でしょう。

もっとも説明がないと分からないって事になると、あの「ナウシカ」も劇中の環境を説明されないと理解できないと思うよ。オレも劇場公開時に映画館で見たけど、初めはよく分からなかった。ただし、映像の動きに心を奪われて見られたので、面白くないとかそういった不満は無かったけどね。

次に映像。登場人物の描き方は少しのっぺりしてる感じなのと、表情が今ひとつなのであまりおすすめできない。が、背景を初め、映像全体としては”さすがジブリ”といえるようなクオリティーだと思いました。ただ、「もののけ姫」などで見せつけられた圧倒的な凝りようっていうか、映像の細かさ、気の配りよう、動きの精緻さ、光と影の表現といった部分には到達できてなかった気がします。とはいうものの、映像から感じられる”空気感”や”質感”はなかなかなモノ。雲の表現や特に夜の表現には感動しました。

しかし、映像の動きがね、今ひとつ。特に前半は動きが少なくて、退屈するヒトが多いのは分かる。原作もそれほどアクションで押しまくるって内容ではないので(少なくとも一巻目は)、原作にある程度忠実に作ろうとするとこういったモノになってしまうんでしょう。これがもし父親の駿監督が作ったならば、必ずかっちょいいアクションシーンを織り込んで、観客を飽きさせない工夫があった気がします。そこいらへんが”父と比べて今ひとつ”といわれる所以なのかもしれませんが、まだまだ経験不足だからしょうがないでしょう。

そんな映像の動きに文句を言ってますが、アレンが覚醒した後のクライマックスに向かってのアクションは○。映像も細かいところまで気を配ってて、かなりよいです。悪役”クモ”の動きも、ライブアクションからトレースしたような印象で、これまでのジブリアニメとはチョット印象が違ってましたが、これもオッケー。クライマックスはなかなか気合いが入ってて見応えありです。

そんな見応えありなクライマックスなどの映像ですが、これらのシーンを見ていると、駿監督の過去の作品のいくつかが思い出されてくるのは、やはり息子吾郎監督も知らず知らず父の影響を受けてたって事でしょうか?ラストのクモがいる城内でのアクションは、古くは「長靴を履いた猫」を思い出させるし、その後の「カリオストロの城」や「千と千尋の神隠し」などでも出てきたようなシーンが散見された気がしました。まあ、これらの高い場所でのアクションシーンなどは駿監督の専売特許とも言うべき名シーンであり、こういった”良い”エキスを引き継いでくれてるって事は、これからも”宮崎アニメ”のおもしろさを続けて見られるんだろうな、という期待を持たせられる部分だと思います。

さて最後に、この作品を駿監督が作ったとしたらどうなっただろうかってことを考えたりしてみたわけですけれど、総体でいうと”それほど変わりはなかっただろう”です。確かに細かい動きやカットや爽快なアクションシーンをちりばめて、吾郎監督の作品よりは”面白く”はなったかもしれませんが、やはり原作をきっちり映画化しようとしたら、今回の作品のように観念的なセリフやイメージカットの多い作品になったのでありましょう。(それは”もののけ姫”以降の作品を見ていれば容易に想像できるでしょう)

客を喜ばせるテクニックはこれからの修行ですぜ、吾郎監督。監督初作品でこれくらいの作品をまとめ上げたって事はすごいことだと思います。

原作を知らなければ意味不明であるとか、そういった指摘は正しいと思うので万民にはお勧めできませんが、作品としてはなかなかだと思いますぜ、ダンナ。

で、☆三つです。(満点は☆五つ)

あっ、最後に。この映画の主人公であるアレンって、途中までエヴァのシンジ君みたいだなぁと思った。特にクモの城でテルーに命の大切さを説得されるシーン。ありゃ完全に落ち込んだシンジ君だぜ。それから、テルーって竜になったんでしょうか。そうとしか思えないラストだったんですが、そこら辺の説明もちょっと欲しかったかな。

まっ、そんなわけで。

|

« 泣きながら高校野球 | トップページ | ”メリメリ” ユー by クレイジーケンバンド »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/93174/11345274

この記事へのトラックバック一覧です: 「ゲド戦記」みたぜ!:

» 一応合格点?「ゲド戦記」酷評に負けるな! [bobbys☆hiro☆goo☆シネプラザ]
「ダビンチコード」並みの 不評が話題の? 宮崎吾朗第1回監督作品 「ゲド戦記」 まずは 第1回監督作品としては 合格ではないでしょうか? 父「ハウルの動く城」のレベルと 同じぐらいでは? 「千尋」や「ハウル」に比べたら キャラクター的には落ちますが キャラクター商品を 売ろうとしていない姿勢は 評価しないといけません。 原作がファンタジー巨編なので アメリカのように シリーズ化にしないで 難解なこともあり �... [続きを読む]

受信: 2006/08/09 16:21

» 『ゲド戦記』 [ひま人のノンストレス生活。]
映画『ゲド戦記』 監督;宮崎吾郎 を 観ました! Yahooのユーザーレビュー [続きを読む]

受信: 2006/08/11 00:37

« 泣きながら高校野球 | トップページ | ”メリメリ” ユー by クレイジーケンバンド »